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ー鉄骨鳶と重量鳶の違いとは?仕事内容・現場・向いている人をやさしく解説ー

結論:どちらも「鳶」でも、扱うものと目的が違います

鉄骨鳶と重量鳶は、どちらも建設現場で欠かせない「鳶職」の仲間ですが、仕事内容はかなり違います。ざっくり言うと、鉄骨鳶は建物の骨組みとなる鉄骨を組み上げる仕事、重量鳶は機械や設備などの重量物を運び、設置して固定する仕事です。似ているようで目的が違うため、必要な道具、段取り、危険ポイント、求められるスキルも変わります。初心者が職種選びで迷うのは自然なことですが、違いを整理すると自分に合う方向が見えやすくなります。
両方に共通するのは、安全第一でチームで動くこと、そして「段取り」が結果を左右することです。ただ、鉄骨鳶は高所での組み立て作業が多く、構造を理解しながら組み上げ精度を出すのが特徴です。一方、重量鳶は地上や屋上、機械室などでの据え付けが中心で、ミリ単位の位置決めや搬入経路の工夫が重要になります。どちらも専門性が高く、経験が積み重なるほど評価される仕事です。

鉄骨鳶のイメージ

鉄骨鳶は、柱や梁などの鉄骨部材をクレーンで吊り上げ、ボルトで仮締めしながら建物の骨組みを組み立てます。高所作業が多く、足場や安全帯の扱い、合図の正確さが重要です。建物の形ができあがっていく達成感が大きい職種です。

重量鳶のイメージ

重量鳶は、空調機器やポンプ、タンク、配電盤、機械装置などを搬入し、所定位置に据え付けて固定します。狭い通路や段差をクリアする段取り、ローラーやジャッキ、チェーンブロックなど道具の使い分けがポイントです。安全に「収める」精度が価値になります。

仕事内容の違い:鉄骨を組むか、設備を据えるか

鉄骨鳶の主な仕事は、鉄骨建方と呼ばれる組み立て工程です。クレーンで部材を吊り、所定位置に合わせ、ボルトで固定していきます。部材は巨大で、風の影響を受けやすく、動き出すと止めにくい点では重量物と共通しますが、目的は「構造体を組み上げること」です。最終的には垂直・水平の精度を出し、次工程へつなげます。
重量鳶の主な仕事は、設備機器の搬入・移動・据え付けです。搬入口の寸法、通路の曲がり角、床の耐荷重、養生の範囲など、現場条件を読んで計画します。重量物は一気に動かさず、少しずつ動かして確認を重ねます。目的は「安全に設置し、動かない状態にして引き渡すこと」です。建物の骨組みを作るのが鉄骨鳶、建物の中身を機能させる設備を収めるのが重量鳶、と考えると分かりやすいです。

作業の流れの違い

鉄骨鳶は、吊り上げ→位置合わせ→仮締め→本締め→歪み調整といった流れが中心になります。重量鳶は、事前確認→養生→搬入→仮置き→据え付け→固定→撤収という流れが中心です。どちらも合図と安全確認が命ですが、重量鳶は搬入経路の工夫がより重要になりやすいです。

関わる工事のタイミング

鉄骨鳶は建物の躯体工事の段階で活躍します。重量鳶は躯体ができた後、設備機器を入れる段階や更新工事で活躍することが多いです。現場によっては工期が違うため、働き方のイメージも変わります。

現場環境と危険ポイントの違い:高所中心か、狭所・重量物中心か

鉄骨鳶の現場は高所が多く、風、足元の不安定さ、落下のリスクが常につきまといます。工具や部材を落とせば下の人に直撃する危険もあり、落下防止や立入制限、合図の統一が徹底されます。高所での移動、部材の受け取り、ボルト締結など、体の使い方も特徴的です。
重量鳶の現場は、機械室、屋上、地下、狭い通路など「動かしにくい場所」が多いのが特徴です。床や壁を傷つけない養生、段差や曲がり角の処理、ローラーの置き方、ジャッキの当て方など、足元の安全と設備の保護が重要になります。危険は転倒、挟まれ、荷の急な滑りなどです。高所がないとは限りませんが、重量鳶は「止める判断」がより求められます。無理を感じたら荷を置く、道具を組み替える、誘導を増やす。こうした判断が事故を防ぎます。

鉄骨鳶で気をつけたいこと

風が強い日の部材の振れ、足元の不安定さ、工具の落下などが代表的です。安全帯の使い方や移動ルール、合図の正確さが重要になります。体力だけでなく、恐怖心に飲まれず落ち着いて動けることが求められます。

重量鳶で気をつけたいこと

挟まれと転倒、そして床の滑りや段差が要注意です。重心がずれたまま動かさない、手を差し込まない、荷の進行方向に立たないなど基本が大切です。養生不足は事故だけでなくトラブルにもつながるため、丁寧さが評価されます。

必要なスキル・道具・資格の違い:精度と段取りの方向性が変わる

鉄骨鳶は、構造を理解しながら組み上げる力が求められます。部材の取り付け順、ボルトの締結、歪みの調整など、精度を出すための判断が必要です。クレーンのオペレーターとの連携も重要で、合図が曖昧だと危険が増えます。道具は締結工具や安全設備が中心になりやすく、作業スピードと正確さのバランスがポイントです。
重量鳶は、道具の組み合わせと搬入計画が中心になります。ローラー、ジャッキ、チェーンブロック、レバーブロック、敷板、緩衝材などを使い、少ない力で安全に動かします。最後はミリ単位の位置決めや水平出し、固定まで行うため、粘り強さと慎重さが強みになります。資格は現場により違いますが、吊り作業に関わる教育や講習が必要になる場合が多いです。どちらも資格より「守るべき手順を守れるか」が評価の土台になります。

向いている人の違い

鉄骨鳶は高所での作業が多いので、体を動かすことが好きで、集中力を切らさず動ける人が向きやすいです。重量鳶は段取りを考えるのが好きで、慎重に確認を重ねられる人が向きやすいです。どちらもチーム作業なので、報連相ができることが前提になります。

未経験から選ぶときの考え方

「建物を組み上げる工程に携わりたい」なら鉄骨鳶がイメージに合いやすいです。「設備を収めて建物を動かす役割が好き」なら重量鳶が合いやすいです。最初はどちらも補助から始まり、道具の名称や合図、片付けの段取りを覚えていきます。現場で見て、好きになれる作業の方向性を探すのが現実的です。

まとめ:鉄骨鳶は骨組み、重量鳶は設備。違いを知れば選びやすくなる

鉄骨鳶と重量鳶は、同じ鳶職でも目的が違います。鉄骨鳶は建物の骨組みを組み上げる職種で、高所作業やクレーンとの連携、構造の理解が大切です。重量鳶は設備機器などの重量物を搬入し、据え付けて固定する職種で、搬入経路の段取りや道具の使い分け、ミリ単位の位置決めが重要になります。どちらも安全第一で、合図と確認が仕事の質を決めます。自分が「組み上げる達成感」を重視するのか、「収める精度と段取り」を重視するのかを考えると、進む方向が見えやすくなります。

2026.02.27